中学生の頃、陸上部に所属していた。

短距離を走っていて、練習の場所は運動公園であった。

 

たまに、熊本市内の学校が集まって、水前寺陸上競技場で記録会を行なっていた。

運動公園は土のクラウンドであったので、ゴムのグラウンドの競技場で走れるのは楽しみであった。

 

また、記録会の時は、学校を早退できるのも嬉しかった。

みんなが授業を受ける中、先に学校を帰れるという優越感。

 

陸上部は、学校を早退して武蔵塚駅に集合。

武蔵塚からJRに乗って水前寺駅まで。

 

そしてもう1つの楽しみが、水前寺駅の横にあったハンバーガー屋さん。

よくここに寄って、友達と一緒にハンバーガーを食べた。

 

マックでも、モスでもない。

オリジナルのハンバーガー。

 

三角屋根のちょっと古い感じの建物で、確かピンクの壁だったような。

水前寺駅もまだ新しくなる前であった。

 

記憶は美化されるものであるが、あのハンバーガーより美味しいハンバーガーを食べた事がない。

今、年をとって中学生を見ると、子供のように感じるが。

 

中学生の頃の僕は、子供という認識はなかった。

もちろん大人ではないが、かといって子供でもなく。

 

でも確かに、自分というものを持ち始めた頃ではなかったかなと。

今、お店に来てくれている中学生が大人になった時に。

 

そういえば、あんな美容室に行ってたなと。

思い出してくれたら、ちょっと嬉しいなと。